時間をかけて地道に信用を積み上げ、集落と奄美の生活に焦らず自然に時を待つしかないのです。移住は当人にとっては大イベントですけれど、島の人にとっては単なる「生活」「日常」の少しの変化でしかありません。昨日もある人が言っていました「この島はなーにも無いよ。1ヶ月居たら飽きるよ」と。本当にそうだなーってしみじみ解る様になるのですけれど、結構残酷な現実でした。それがある意味3年と4年の違いという所で、その辺りの理解が急速に進んでいくって感じです。正直言って何度関東に帰ろうとしたか数知れません。外者にとって奄美は余りにも厳しく本当に大変なことばかりですした。特に中心部から離れた田舎は厳しいことこの上ないです。
移住は1つのチャレンジではあるのです。奄美大島は世界自然遺産等、割と注目され沖縄に次ぐ大きな島ですが、実際は純粋移住者はそんなに多くないです。なんなら沖縄本島、宮古島、石垣島の方が純粋移住者は圧倒的に多いと思います。沖縄は圧倒的に移住のインフラが整っていて、定着率も高いと思います。
一方奄美の移住者って言っている人の殆どがが地縁、血縁がある人です。全く所縁のない人はすくな気が島す。島が大きい割には人口が少なく(約7万人)働く場もないし、名瀬を除いては医療、買い物、食事等生活ははっきり言ってしずらい。奄美の自然に絆されて移住はしてみたものの3年以内に帰る単身女性とか、もしくは5年くらいで帰っていく人が多い気がします。実際私と同時に来た人も2年くらいで東京へ帰りました。
少し湿っぽい文章になってしまったら御免なさい。次でまた、いくつか焦点を絞って書いてみたいと思います。会社に就職する場合もそうですが4年目あたりから環境にも慣れ、周囲の様子や景色や考え方が急激に見えてくる感じと似てます。最初は移住の新人、初心者で当然島に移ってくる訳ですが、様々な体験、経験、人との付き合いの中での学びが実ってきて、移住中級レベルに達する様な事かもしれません。
まあ有り態に言ってしまえば、移住は大変なことばっかりの積み重ねです。私の場合かもしれませんが。そんなこと皆さんは「あったりまえじゃねーかー」って思いますかね。何処に居たってそりゃー大変な訳で、奄美へ来たら大変じゃなくなるということはそもそもありませんよね。そうなんです。沖縄の移住グループの代表が「苦行」になるくらいならやめた方がいい、みたいな発言がありましたけれど。本当に苦行になるならやめた方がいいと思います。
気候、風土が変わり、近所づきあいが変わり、特に島特有の濃密な人間関係に直面したとき、そう簡単に都会っこの私たちがすんなり馴染むということはないのだと思います。それこそ毎日が違和感の連続です。まず気候に順応していけるかだって様々に個人差がありますし、太っている人もいれば痩せている人もいる様に、個体差がある訳ですから。ただ稀に興味心旺盛の塊みたいな人は良いかもしれませんね。
価値観の壁はまたまた大変大きいものがあります。それも全くの当然の話です千何百kmも離れた、日本の国の最南端の地と元いた関東と価値観が一緒の訳がありえない事くらいとっくの昔にわかりますよね。4年過ぎたって未だ地元同士の会話は意味不明です。価値観が違うなんてのは言葉が解っての話ですから。だから私はここは「外国だな」と思うこともしばしばあります。
ただ、最近になって考えるのですけれど、「奄美の凄さ」っていうのはある様な気がします。改めて圧倒的な「自然の力」というか・・・。何をどう言っていいか難しいのですけれど。最近は大分自然破壊というか、魚や貝やたこや、ウニが少なくなって環境の悪化があると言われています。それでも海の風やら、空気の匂い、綺麗さとか山や木の人が入れぬびっしりとした感じ。自然は圧倒的に残っていて自然の有形無形の恵みというのはきっとあるのだと思います。私も最近になってその辺りがようやく解ってきたレベルかもしれません。
また続きは(3)で。