奄美大島移住を検討される際に1つ大きなポイントになるのが、離島の医療事情だと思います。健康、安全、安心の移住生活の基盤は医療です。私もいくつか持病があったのでそこは重要でありました。奄美大島は南北70kmの大きな島で医療機関は名瀬に集中しています。移住者が好む田舎のエリアには医療機関は圧倒的に少ないので当然車で長距離移動しなければなりません。
私が住む家は島の最北端の田舎地域にあり、空港には近いのですが名瀬の病院には35km車で走らなければなりません。この距離感は悩ましい限りです。
但し、人口が少ない割には名瀬に医療機関は多く、思っていたより離島の医療レベルは中程度な感じがします。県立病院、徳洲会名瀬病院を中核的な機関として、その他に医師会病院、精神科の奄美病院があります。但しそこ医師は島外から飛行機で通ってくる医師も多く、手術の執刀医もそのケースが多いです。そして島に根付いている医師は名瀬にクリニック等を営んでいます。数もそれなりにあります。名瀬から遠くないエリアなら何とかなります。
最近わかったことですが、離島医療に尽力したといわれる徳田虎雄氏は徳之島出身ですが、奄美だけでも3つの徳洲会病院を作りました。その病院が結構貢献しているのだということです。図らずも今年5月から8月にかけて手術2回含め徳洲会名瀬病院に私自身3回も入院する羽目になりました。その際30日間もいたものですから、嫌というほど奄美の医療事情について詳しく知るチャンスとなりました。徳洲会は今でも創業者の「離島医療の充実」の理念は生きていると強く実感しました。MRI等の検査機器も完備しています。
車で35km走るのは遠いですが、身近で緊急が要する場合はどうしたらいいでしょう?歳を取ったら悩ましい問題です。これも最近気づいたのですが、「赤髭先生」のような医師が田舎部に居るのです。1人で外科も内科も全てに対応する頼りになる先生です(ドクターコトーみたいな)。自宅から6kmは走る様ですが、そこの先生の力量は大したもので何でのやります。結構地元の灯台の様な人だと思います。
答えは簡単ではありません。歯科はどうなのか?も重要事です。別の機会に書きます。私自身は「医療過疎」みたいな印象を持っての覚悟の移住だったわけですが、どうしてどうして島に住む人はそれなりに医療環境に順応し、医療体制側も最低限の環境は作っているということです。あとは脳梗塞や心筋梗塞の緊急手術は大きな課題をがあります。但し友人はクモ膜下出血で命拾いしましたが、その際は県病院から鹿児島大学病院へドクターヘリで九死に一生を得た体験をしました。
どうしてどうして島の歴史はすごいものがあります。