奄美移住、石の上にも3年(3)

 はからずも学校から雇い止めになって、敢えて1年間は仕事はしないで遊ぶことにしました。その代わり体力作りにグランドゴルフ、頭の訓練としてキャリアコンサルタント国家資格取得に時間をあてることにしました。あとは家庭菜園にも挑戦しました。今振り返ってみると、結構充実した時間だったかなあと思います。国家資格養成講座はZoomの授業でした。私はクラスで最高齢者でしたので、体力的に大変きつかったのは正直なところです。けれどそれ以上に、授業では知的好奇心が大きく刺激されたし、己の人生の来し方やキャリアを振り返ってみることはとても興味深い体験ともなりました。パソコンとwifi環境さえあれば南の果ての島でも、更に田舎であっても全国の人と話が出来るという体験は不思議であると同時に、改めて離島移住の可能性が拡がることにも繋がるなあと思いました。

 パソコンを長時間眺めていると目と神経にとても強いストレスがかかります。休養と栄養を十分に取りながら、時間を見つけてはグランドゴルフ場へ頻繁に出かけました。何せ1日520円なので行ける時は必ず行くようにしていました。ゴルフ場へ行くと上限90歳、70代80代の元気な先輩方と触れ合うことができます。体を動かし歩くことと何気無い会話が、どれだけ心身の滋養になるかということをつくづく思い知らされました。海際のゴルフ場でのびのび体を動かしていると、小学生の頃レンゲ畑で夢中になって夕方までサッカーをしてた時のことを思い出します。無心になって、ただただサッカーボールを追いかけている、その感覚です。今はそんな頭が空っぽになる様な時間を都会で持つのはできないと思います。「のんびりして頭を空っぽにする」それは奄美に来た実は1つの大きなメリットではあると思います。

 丸2年半の時に、キャリアカウンセラーの国家資格が取れました。1つの区切りだったのでハローワークで仕事探しをしました。知人にも当たってみたところ地域若者サポートステーションと看護福祉専門学校の仕事が決まりました。仕事の少ない島ですが資格があるといくらか有利に働きます。若者サポートステーションの仕事はどうも性に合わなかった様で半年後辞めて、今は看護福祉専門学校の講師1本で仕事を続けています。

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