奄美で住宅をどのように手に入れるか?(4)

住宅問題についての投稿が続いていますけれど、移住に際して衣食住の「住」こそスタートなのでもう少しこの事について書き進めてみようと思いますがお付き合いください。住宅のことを考えてみると、奄美とは何なのか?という問題と随分関係してくるというのが解ってくるかと思います。

奄美は全国のご多聞に漏れず、著しい過疎化が進行しています。30年後には数多くの地方の自治体が姿を消すと言われています。いや30年後ではなく今現在、市町村合併等で姿を消した地方の自治体は既に多いのだと思います。

かく言う奄美も、私が住んでいる「笠利町」はもともと「町」として独立していました。それが住用町と併せて名瀬市と合併されて「奄美市」となりました。まだ合併して20年くらいです。笠利町はなぜか「飛び地」で、奄美市役所のある名瀬に行くのに、独立した「龍郷町」を通らなければ行けません。(全国でも珍しいのではないでしょうか?)龍郷町は積極的に移住促進策や子育て支援対策にかなり積極的な感じで海が近く風光明媚さもあって圧倒的に移住者には人気の場所です。一方奄美市は現在約42,000人の人口が2050年には約20,000人になると試算しています。あともう少ししたら半分の過疎地になってしまいます。

名瀬以外の周辺の集落では過疎化はかなりひどいですね。まさに限界集落の態です。空き家が半分くらいの集落も多いですし、廃屋になって、危ないので役所がそういった家屋の持ち主を探し出して、家を解体する係の人もいますね。もっと廃れた状況になるのは目に見えています。で、片や「地方創生」とか言われてますが、「なんかなー」なんかその辺りピンと感じ取っている人は少ないのかなー、って感じですよ。多くの人は割と奄美の魅力に気づき奄美と2拠点生活したい、移住したい。そう思っている人が多い一方、空き家だらけの限界集落の美しい世界遺産の自然に囲まれた魅力的な田舎。なんかなー。チグハグやなー。

どうなっているんでしょうね?

先日、養老孟司さんが「自然の学校」というイベントで奄美に来島されました。(彼は奄美の自然が好きで数十年来、毎年虫取りにきている様です)海の見える丘の上で夕焼けの海と半島を背景にしながら、ポツポツと語ってくださいました。「そろそろ、人間は人中心の生活から一歩離れて、奄美の様な原初の生活スタイルが残る自然とともに生きる生活に回帰した方がいいんじゃないか」。にの後彼の著作を4冊ほど読みました。心に残った言葉は「身体性」と「脳化」という言葉でした。私が奄美に5年住んで一番良かったことは、「身体性」の生活を取り戻すことができた、ということではないかと思っています。健康になった。丈夫になった。冬風邪を引かなくなった、ということでした。

都会生活は、「脳化」に偏った生活スタイルなんだそうです。奄美へくると「身体性」を取り戻すことができる。奄美へ都会の人が多く惹かれるのは、何か潜在的に何かそういう「身体性」願望があるのかなあと考えたりします。半日畑仕事をしたりだとか、半日海辺でぼーっとしたりシュノーケリングしたり音楽を聴いたりだとか。つまりは古い時代日本人が自然の中で営んでいた生活への回帰です。

私の場合最近は、半日何にも考えず海の見える丘でグランド・ゴルフに没頭しています。ちょうど少年時代、田舎のレンゲ畑で真っ暗になるまでレンゲ畑で時間も忘れてサッカーに没頭していた時の様です。

住宅とは全く関係ない、訳のわからん話を書いてしまいました。すいません。

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